新型コロナウィルス感染症騒動

 ゴールデンウイークが近づいた4月21日になって新型コロナウィルス感染症の濃厚接触者の定義が変更された。これまでは発症後に接触があった人が濃厚接触者であったのだが、これからは発症の2日前から接触があった人を濃厚接触者とするということに決定した。一方、TVでは発症3日前から感染させるとの海外からの論文(15日付で米科学誌ネイチャー・メディシン(https://doi.org/10.1038/s41591-020-0869-5)に発表された。)が出されたと報じていた(「新型コロナウイルスに感染した人が別の人に感染させる時期は、発症の2~3日前(0.7日前がピーク)から始まり、発症前後に最も感染させやすくなるとの推計を、中国・広州医科大などのグループが発表した。」(朝日新聞ディジタル 市野塊、阿部彰芳2020年4月18日 10時05分))。それに対応して変更したのであれば何故発症の3日前から接触があった人を濃厚接触者としないのか?この失策は厚生労働省の官僚によるものなのか、あるいはこの点に留意しなかった専門家委員会(政府の新型コロナウイルス感染症対策本部の下)の見落としなのか?
 中国・武漢で新型コロナウィルス感染症が蔓延していた1月には、この新型コロナウィルス感染症のこれまでにはない特徴として、「発症前の潜伏期間から他の人に感染させる」ことが声高に言われており、そのために感染防止、感染拡大を阻止するのは難しいと何度も言及されて来ている。しかし、まさか、クラスターが発生した場合にその濃厚接触者が発症前からの濃厚接触した人を追っていたのではなく、発症後に濃厚接触した人を追っていたことを知って愕然とした。これでは濃厚接触者に漏れが出て、感染した可能性がある全ての人を追うことは難しい。こうした濃厚接触者の追跡が笊(ざる)で、PCR検査もろくに行わない日本国内では世界とは違った感染者の拡大傾向を示していることが納得できる。
 石田純一氏が新型コロナウィルス感染症に感染したことが4月15日に公式ブログで報告されている。石田氏は10日に仕事で沖縄へ行き、翌日11日に体のだるさを感じ、13日に東京へ戻った。では感染したのは?5日に北関東のゴルフ場で感染した疑いがあるという。このゴルフ場は3月にスタッフから感染者が出ており、ゴルフ場内で行われたラウンド後の食事会に参加した人から複数の感染者が出たことが判明し、女性2人が先に感染が分かったことから、時期的に感染経路になった可能性があるとみられている(スポニチ(https://news.yahoo.co.jp/articles/0bb73c52d79128d05ed73d20101f87a6d9a429dc))。この女性2人が発症する3日前以内に濃厚接触した人の中に石田氏がいたのだと考えると合点が行く。すなわち、濃厚接触者の定義が現実の感染症の場合に合致していないために石田氏はこの女性2人の濃厚接触者とはならずに、その後に沖縄に出掛けてしまった可能性がある。国内には厚生労働省の官庁と専門家委員会があるが、所詮この程度のレベルであることを認識すべきであろうか。
 初めて遭遇する新型コロナウィルス感染症ということもあり、これまでに色々と迷走してきたことも多くあるだろう。また、横文字が多過ぎるという指摘も多い。今は「オーバーシュート」などの横文字が頻繁に出てきているが、それでも、1月頃には「スーパー・スプレッダー」が頻繁に言われたが、現在ではこの言葉は聞かれない。しかし、この新型コロナウィルス感染症の感染者の海外での急激な拡大を見ると「スーパー・スプレッダー」が頻発したのではないか?とも疑われる。しかし、クラスターを追えることができないために「スーパー・スプレッダー」の出現が分からないのであろう。
 この頃は横浜港に入港していたクルーズ船での感染問題が起こり、最初のPCR検査結果が出て、「これ以上の感染拡大はない。」と断言した感染症の専門家とされたコメンテーターはTVから排除された。その中で、感染拡大の危険性を指摘し続けた白鴎大学教育学部教授の岡田晴恵博士が持てはやされ、大学が休校になっているために、もう何ヶ月もTVに出ずっぱりの状態である。薬学修士(共立薬科大学)、順天堂大学大学院医学研究科後期中退 医学博士とあり、専門分野は「感染症学、公衆衛生学、児童文学」とある。肩書にあるように元国立感染症研究所ウイルス第三部研究員であった。この岡田氏が、最初にTVに出始めた頃には、「発症前の潜伏期間から他の人に感染させる」可能性を指摘しておきながら、濃厚接触者が発症後に限った濃厚接触者であることを問題視しなかったことには驚きを禁じ得ない。教育学部に「感染症学」の専門家がいたことも驚きであるが、今後は、教育学部にもこうした専門家が必要になるのであろう。こうした疑問が湧いたのは 週刊文春(2020/03/17 16:00)に「実験データ不適切使用」疑惑(https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%81%A7%E5%BC%95%E3%81%A3%E5%BC%B5%E3%82%8A%E3%81%A0%E3%81%93%E3%83%BB%E5%B2%A1%E7%94%B0%E6%99%B4%E6%81%B5%E6%95%99%E6%8E%88%E3%81%AB%E3%80%8C%E5%AE%9F%E9%A8%93%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E4%B8%8D%E9%81%A9%E5%88%87%E4%BD%BF%E7%94%A8%E3%80%8D%E8%A8%BC%E8%A8%80/ar-BB11idBT)が上がっているからだ。岡田氏は所謂論文博士なのでこうした感染研時代の論文がどうしても必要だったのであろう。しかし、理工系の博士からは考えられないことである。疑義が出されるようなデータを使用することなど有り得ないからだ。「医学博士の論文博士は医者であれば誰でも取れる」と周りの医者たちが言う(が、その中には「実は自分も医学博士(論文博士)だ」と小声で言う人もいる)が、今のことは知らないが前世紀には「理工系の博士の数には(××大の博士と)医学博士は含めない」と言われていたことを思い出した。また、厚労省の官僚にしろ専門家委員会の委員にしろ現場(病院)で新型コロナウィルス感染症に直接対峙している人は少ないだろう。なぜなら、現場の医師の中に大谷院長がいたが、今ではTVに出演することは無くなっている。病院に患者が押し掛けてTV出演する暇ができないからであろう。すなわち、厚労省にしろ専門家委員会にしろ新型コロナウィルス感染症に適切な処方箋を示すことができないことも有り得よう。それが濃厚接触者の定義の変更に現れており、厚労省といえば厚生省時代からのこの50年間は失策ばかりで成功経験は皆無なような印象が強くあるからだ。
 政府が2ヶ月前から「マスクは増産しているのでまもなく市場に出回る」といいつつ、ようやく、ヤフー、楽天市場、アマゾンなどのWebでは通販で売るマスクが出始めて来ている。あるいは、JR西大久保駅(東京都新宿区)近くの「バングラデシュ輸入店」と「韓流ショップ」の2店舗にマスク在庫ありで販売されている(https://newsfantv.com/mask-sinookubo/)という。「アベノマスク」の原価がどれほどの価格なのかは分からないが、1枚500円程度の布マスクも出回っているようだ。もっとも、使い捨てマスクもこの世界中に広まった新型コロナウィルス感染症のせいで材料費が1桁上がり、使い捨てマスクも感染症が流行する前とでは何倍にも値段が上がってしまっている。また、使い捨てマスクであれ、洗って使える布マスクであれ、異業種や他のアパレルや下着メーカーなどからも届き始めている。その中には知り合いの貞末さんが経営している鎌倉シャツもある。しかし、シャープの使い捨てマスクの通販販売のようにWebがダウンしてしまうほど申し込みのアクセスが多く、市場でのニーズは相変わらず異常に高いままのようだ。
 海外の先進国では感染症が流行から減少に転じて来ている。しかし、日本国内では濃厚接触者の定義変更の問題とPCR検査は何ヶ月経ってもそれほどは件数が増えないという問題のために、終息が予想できないでいるのが現状である。

 4月25日に放送されたNHKスペシャルでは感染者が発症する前(何日前かはなかったが)からの接触者も追って院内感染を抑えることに成功したと報告があった。濃厚接触者を追ってゆく過程で感染者が発症する3日前からの接触者を追わないと感染拡大が繋がらないことに気が付いたことは至極当然である。しかし、そのことを厚労省や専門家会議などに報告しているのであろうか?報告していたとすれば、濃厚接触者の定義の変更はもっと早くなされたはずだ。報告していないとしたら、このTVに出ていた担当者の責任も問われるであろう。
 現実には今は多くの院内感染が報じられている。4月21日以前には感染者の発症3日前からの接触者を追っていないとしたら、いや追ってはいないだろうから、院内感染を抑えることは至極無理であると断言できる。

 2020年4月27日掲載の国立感染症研究所感染症疫学センターが発表している濃厚接触者の定義変更(https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9582-2019-ncov-02-qa.html)は、WHOの3月20日付け「世界におけるCOVID-19サーベイランスに関する暫定ガイダンス(Global surveillance for COVID-19 caused by human infection with COVID-19 virus Interim guidance 20 March 2020)」(https://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/331506/WHO-2019-nCoV-SurveillanceGuidance-2020.6-eng.pdf)に基づいている。これによると、定義変更は2020年4月22日からのようにも解釈できる。しかし、1ヶ月前のWHOからの通知の内容が日本国内に反映されるとはよほどのんびりとした雰囲気で緊迫感は感じられない。この状態には驚くというよりも呆れてしまう。4月22日には論文が発表されており、発症2~3日前から感染させ、その0.7日前が感染力が最大(ピーク)となるとされている。しかし、2日前としたのはこの1ヶ月前のWHOからの通知の内容にあるからであろう。また、「なお、これまで国内では複数の事例調査より、実際に発症した方において、無症状期の患者より感染したと考えられた患者は決して多くはありません。そのため、無症状期は主要な感染時期ではないと考えています。また、国内ではこれまで多くの自治体で詳細な聞き取りが既になされており、かなり早い段階での感染可能期間の設定のもとに、正確な接触者調査が行われてきたことも付記したいと思います。」とあり、続けて「今回の改訂は、知見が集積されてきたことにより、特にクラスター対策が有効な段階にある地域においては、接触者調査の精度をさらに高めることにつながると期待されます。」と結んでいる。この中にある「無症状期の患者より感染したと考えられた患者は決して多くはありません。」というのは嘘か間違いであり、信憑性が全くない。もし、これが真実ならば、感染経路不明の感染者がこれほど増えてしまうことはなかったはずだし、定義変更の必要性もなかったがずだ。この緊急時に1ヶ月もほっといたあげく、変更せざるを得なくなったこの際においても弁解がまし過ぎである。ミスを認めようとは決してしないこうした組織がこの新型コロナウィルス感染症の感染拡大の施策を担っているのであるから、日本国内での終焉は中々難しいことは想像に難くない。

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