サッポロビール商品のスペルミス事件

 サッポロビールは2月2日、全国のファミリーマートで「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」を発売した。同商品はパッケージには、本来は「LAGER」とすべきなのに、「LAGAR」と間違ってしまうというスペルミスがあったことが発覚し、2021年1月12日から発売予定だったが、一度は発売中止が決まっていた。しかし、この問題が食品ロスの問題にすり替わり、「#EじゃなくてもAじゃないか」ということで、急遽、販売することになり、本日がその販売日となった。節分(2/2)の豆まきや恵方巻よりもこのビールの販売が話題になり、これまでにもWebでは多くの書き込みがあったが、殆どが食品ロスの問題として捉えた内容である。
 
 「お客様のあたたかいお声を多数いただいたおかげで発売できました!」
 「スペルは間違えたけど、味は間違いなし!」
”ミスペルミス”をあえてアピールしているのはサッポロビール側の意図ではなく、ファミリーマート側の仕業であろう。予想通りに、メルカリなどのサイトで転売が出回っており、サイトではたくさん出品されている。それも、 350mlが5缶で3,500円など(本来、350mlは1缶219円)の高額転売である。
 
 サッポロビールは歴史ある老舗のビールメーカーである。社内には有名大学卒の社員が多くいるであろう。40年くらい前には「男は黙ってサッポロビール」とTVCMを打っていた。「男は…」は時代錯誤で、令和の今の時代ではあり得ないことであるが、昭和の時代には通用していた。私の大学の後輩がサッポロビールに入社した。入社試験では面接で何も話さない受験生がおり、面接官が発言を促すと、「男は黙ってサッポロビール」と大きな声でTVCMの言葉を発したという。その受験生が合格したかどうかは聞いたのだが、今では忘れてしまった。しかし、そんな時代があった。そうしたサッポロビールの歴史の中で、「LAGER」を「LAGAR」と間違ってしまうというビールメーカーではあり得ないミスを犯し、それが校正を漏れて製品になってから気が付いたという体たらくである。サンプルが出てきたら直ぐに見つかるミスを見逃したというのはあり得ない大失態である。
 同じ頃(40年くらい前)、職場に関東の国立大学大学院(修士)卒の新入社員が入って来た。職場には首都圏の国立大卒が多くいて、彼がどれほど仕事が出来るかを注意深く見守っていた。彼は最初の仕事で単純なミスを犯し、通電試験で事故が多発した。電気を貯めるコンデンサには+ーの極性があるものがあり、タンタルコンデンサ(タンタルコン)の電極には+ーの表示があった。しかし、彼はそれを間違えて図面を描いたのだ。職場では「やっぱり」という声と「誰が指導していたのだ」という声が上がっていたが、私は職場の先輩と自動車電話のディジタル化の試作開発に当たっており、不思議と彼とは接触が少なかった。その彼は職場にはいずらくなり、退職した。風の便りでは三洋電機に再就職したと聞く。
 それと同じことはこのサッポロビールの担当者にも言えることだ。

 今回のこのスペルミス事件が発覚し、世間ではサッポロビールはキリンビールやアサヒビール、あるいはサントリーなどのビール会社とは違って、著しくレベルの低い社員の集まりとさえ思われたであろう。そんな単純なスペルミスも校正できなかった担当者は、おそらくはこうした有名企業の職場には残れないであろう。食品ロスの問題ではなく、会社のレベルの問題なのだ。一方、ファミリーマート側の商品開発者は歴史が浅い会社であり、それほどのこともないのであろう。このネタを販売促進に利用しているのだから…。

 また、老舗のビールメーカーであるサッポロビールは今では国民的行事となった箱根駅伝のメインスポンサーを務めて来ている。こんな世間からは(キリンビールやアサヒビール、あるいはサントリーなどのビール会社とは違って)、著しくレベルの低い社員がいるビール会社と認識されるようになり、社内的には社員の士気の問題が出て来ることは必至である。こんな出来損ないまで商品として売ってしまうことには自身のプライドが許さないだろう。社内の優秀な社員が櫛の歯が抜けるように会社を辞め、あるいは、優秀な学生も就職先としてはサッポロビールを避け、ビール会社に入社したいのならキリンビールやアサヒビール、あるいはサントリーなどのビール会社を選ぶようになるであろう。すなわち、今回の会社幹部の決定は将来的には会社を没落させる要素を含んでいる。
 社内の社員の士気の問題以外にも、一般の販売店に与える影響、年始の国民的行事になっている箱根駅伝のメインスポンサーとしてのあるべき姿と日テレ側の態度やそれに対する対応、あるいは、共同開発したファミマに対してはどれほどの配慮をしてのことなのか?疑問だらけのサッポロビールのスペルミス事件である。

 同日の2月2日に、サントリービール(株)からは「金麦〈ザ・ラガー〉」が全国で新発売された。こちらは勿論「LAGER」と表記されている。ビール会社に入社したら「ラガー」は良く使用されるビール用語であって、英語表記の「LAGER」を間違えることはあり得ないことである。

 なお、直後の2月210日にサッポロビールの社長交代が発表されている。社長として最後の重大事項の判断を間違えた理由は伺い知ることができようか。しかし、私から見れば、こんな間違えた判断をする社長は更迭だ。

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