東京は桜咲く600度の法則まで、あと100度あまりに-根拠は?

 昨日の夕方(3/6(土) 17:51)に「東京は桜咲く600度の法則まで、あと100度あまりに」(杉江勇次 | 気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属)の記事(https://news.yahoo.co.jp/byline/sugieyuji/20210306-00226026/)が出ている。この中で、「東京などに関して桜咲く600度の法則と言われるものがあります。」、「昨年、観測史上最も早く、3月14日に開花した東京のこの日までの積算気温は599度でほぼぴたりという結果となりました。」とあり、間に、「これは2月1日から毎日の最高気温を足していき、その積算気温が600度になった頃に桜(ソメイヨシノ)が開花するというものです。」とある。2月1日を起点としているが、この根拠が分からない。桜(ソメイヨシノ)の開花は3月に早まってしまったが、2月1日を起点にすると、通常、2月には4年に一度オリンピックが開催される年にはうるう年となって2月29日が入り込む。すなわち、4年に一度は日にちの増加があり、不正確であることは論を待たない。2月29日の最高気温は10℃前後であり、10/600(=1.777%)程度の誤差を見込んでいる。あるいは、昨年であれば、2月の29日と3月の14日の合計日数43日となるが、うるう年の1日(2/29)は誤差(1/43=2.325%)になる。すなわち、2月1日を起点にすることはこうした統計的な話には不向きである。したがって、杉江氏が信じている「桜咲く600度の法則」は眉唾であり、おそらくは迷信であろう。その証拠に観測史上最も早く開花した昨年を持って来てほぼ600度と言える599度としている。本来であれば、観測史上最も遅く開花した年と観測史上最も早く開花した年の中間にある年でほぼ600度にならないことには言い出せないことである。
 本来、こうした開花日などはカレンダー日では問題がある。地球は自転し、太陽の周りを公転しており、一日は地球の自転に一致させているが、公転は地球の自転の365.246363‥となっており、カレンダー日が始まる1月1日とは関係がない。地球の公転に基づくものは春の桜(ソメイヨシノ)が開花する頃には春分の日がある。この日はお彼岸の中日とも呼ばれ、祝日である。カレンダー日ではなくこうした日を基準にしないことにはどんなに法則性があっても迷信の域を脱することはできない。
 昨年であれば、2月1日は春分の日の49日前に当たる。春分の日の49日前からの最高気温の積算気温が599度となった日(3/14)に開花したということである。「過去10年を調べてみると、積算気温の少ない年は2013年552度、2018年558度で開花しているのに対して、積算気温の多い年は2011年、2012年、2016年、2019年など、650度前後での開花となっており、過去10年の平均は616度程度です。」と記載されているので、バラツキも大きく、目安としてはざっくりと春分の日の50日前からの積算気温が600度でも良いであろう。あるいは暖かくなる春分の日の30日前からの最高気温の積算気温が400度当たりにこうした統計上の期待される開花日が存在している可能性もあろうか?
 要は、毎年の桜(ソメイヨシノ)の開花にはバラツキがあり、「積算気温が600度となる前後3日」とかバラツキを入れた表現の方が信憑性がある。

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