弘前公園の桜見は準まつり体制の期間中に

 「弘前公園の外堀 ソメイヨシノが開花」(04月13日 13時28分)とTVで報じられた。外堀のソメイヨシノの開花は去年より5日早いという結果になった。園内のソメイヨシノも14日には開花して今月19日に満開になると予想されている。今年は弘前さくらまつり(2021年4月23日(金)~5月5日(水祝))の期間ではなく、準まつり体制 (4月17日(土)~22日(木))(https://dr-kimur.at.webry.info/202104/article_16.html)に弘前公園の桜見に出掛けるのが良いだろう。
 4月11日に東亜日報が報じた「弘前公園の桜開花予想 マンサクが鍵/平均気温積算と併せ独自予想 市公園緑地課」にはその肝心の開花予想日がなかったのだが、何のことはない、2日後には外堀のソメイヨシノから開花し始めているのだ。地方の新聞社の記者のレベルのなさが感じられる東亜日報の記事内容である。
 現実にこれまでも良くあることではあったが、今年も弘前さくらまつりの期間になると、弘前公園の大方の桜は葉桜になっていることであろう。弘前公園には花筏(はないかだ)予報があって、花筏見ごろ予想は4月22日~4月25日になっている。弘前さくらまつり開催の前日からは花筏が見頃を迎える予想である。葉桜の弘前さくらまつりというよりは、前向きに花筏の弘前さくらまつりと割り切れば弘前さくらまつりの前半ならば、弘前公園の弘前さくらまつりに行くだけの価値があるとも言えようか?
 弘前公園は津軽藩のお城跡である。当初(天正19年(1591年))の石高は4万7,000石の大名・津軽氏が相当に無理をして築城したものであろう。慶長16年(1611年)の築城完成時には五層の天守閣が築かれたのである。土塁の上の隅櫓は三層で、本丸には石垣が積まれ、その天守台まである。文化7年(1810年)になって本丸の三層隅櫓を天守に変更している。
 主家である南部氏の居城は盛岡市にある不来方城 ( こずかたじょう )とも呼ばれた盛岡城であり、本丸には天守台が築かれたが、幕府への遠慮から天守は築かれず、天守台に御三階櫓が建造され代用とされた。当初(天正19年(1591年))の石高は10万石であった。後、天保13年(1842年)に12代利済により天守へと改称されている。
 弘前城はこの南部氏への対抗心から、石高は半分以下であったにも拘わらず、慶長16年(1611年)の築城完成時には五層の天守閣が築かれたのである。しかし、財力の問題から、本丸のみに石垣を積み、二の丸、三の丸は土塁である。明治以降にこの土塁にはソメイヨシノが植えられ、お堀に浮かぶ花筏が名物となったのである。東北地方では珍しい石垣が積まれた盛岡城と会津若松城。そんな中に割り込もうとせめて本丸だけに石垣を積んだ津軽氏の思いが伝わってくる。
 しかし、石垣に囲まれた本丸には枝垂れ桜が植えられた。城郭には本丸、二の丸、三の丸があるが、その順で格が下がる。それと同じ感覚が明治時代以降もあったのであろう。弘前公園は一つの城址公園内で本丸の枝垂れ桜とそれ以外のソメイヨシノが楽しめる。
 これと同じように、枝垂れ桜とソメイヨシノが楽しめる東北の桜の名勝地がある。角館(秋田県仙北市)である。武家屋敷街には江戸時代の17世紀から枝垂れ桜が植えられた。一方、桧木内川堤(ひのきないがわづつみ)にはソメイヨシノが植えられて日本各地で見られるような桜並木になっている。コロナ禍でなければ、例年、この桧木内川の河川敷で桜見の宴が催される。武家屋敷街の枝垂れ桜の元で花見の宴会を催しているのは見たことがない。
 江戸時代が終わっても、植えられる桜には格付けがあったようで、枝垂れ桜はお城の本丸か武家屋敷街、ソメイヨシノは二の丸以下か川の堤というように分けて植えられたことが理解される。

src_26053428.jpg           本丸広場の枝垂れ桜 

src_26053413.jpg          雪の日に弘前公園の枝垂れ桜の元にやって来た兄妹

 4月14日11時に弘前市都市整備部公園緑地課が発表した「令和3年度第5回さくら情報」では、この日に弘前公園の桜の標準木が開花した。予想満開日を4月19日とした。そして、外堀ではすでに1分咲きで、予想満開日は4月18日。水面に花びらが浮かぶ花筏(はないかだ)の予報は4月21日~24日とし、1日早まっている。

 「弘前さくらまつりを前倒し 早咲きの桜開花、17日から」(河北新報 4/16(金) 7:20配信)ではヨメイヨシノが「早咲きの桜」になっている。
「「早咲きの桜開花」とあるが、ソメイヨシノがいつから早咲きの桜になったのか?

19日が満開予想で、準まつり体制の22日ぐらいまでが見頃となるであろう。弘前さくらまつりの期間になれば見頃は終わっている。
ウィークデーに弘前公園を訪れる人が果たして多いであろうか?」
 さすがに地方新聞の河北新報の記者である。このレベルになるともう対応できない。
 また、コロナ感染症を心配するコメントばかりであるが、カレンダー日を見ると、弘前公園の桜の見頃はウィークデーになる。コロナ禍以前でも平日の花見客は多くはなかった。したがって、それほどの人出があるとは思われない。また、弘前さくらまつりの期間に葉桜を見に行く人はさらに少なくなるであろう。

 Walker(2021.4.15)では、「日本3大夜桜に数えられる絶景!青森県弘前市で「2021年弘前さくらまつり」が開催」の見出しで、
「青森県弘前市の弘前公園で、「2021年弘前さくらまつり」が4月23日(金)から5月5日(祝)まで開催される。」とだけ記載しており、準まつり体制については言及がない。弘前公園で桜の開花宣言が出た後のこの記事は読者に対する配慮が何も感じられない。あるいは、弘前公園での桜の見頃を敢えて避けて、葉桜となる頃を紹介し、人が集まらないように配慮してのことか?

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