PCR検査を倍にしても、収束の可能は低い

 朝日新聞デジタルに「PCR検査を倍にすれば、接触「5割減」でも収束可能?」(嘉幡久敬 2020年5月6日 16時30分)が掲載されている。九州大学の小田垣孝名誉教授(社会物理学)がまとめた内容で、大正7年(1918年)~大正9年(1920年)ににスペインかぜが流行した際にそれを解析するために昭和2年(1927年)に英国で発表された「SIRモデル」を改良した数式を用いている。スペインかぜも発症前から他の人に感染させたようだ。新型コロナウィルス感染症では感染者が発症2~3日前から感染させる可能性が高まり、発症する0.7日前に感染力がピークとなり、その後に発症する(https://dr-kimur.at.webry.info/202004/article_2.html)。この図式は「症状がない人もマスクをつけるべきか?」(忽那賢志(4/26(日) 14:02))(https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200426-00175324/)を参照してください。したがって、スペインかぜとは同じ感染形態ではあるが、発症後に隔離すれば他人には感染させないということを前提としており、小田氏の計算結果が全く現在の新型コロナウィルス感染症とその感染者の拡大の現象とは相容れないことは明らかなことだ。
 感染者が発症する前に1人以上に感染させているとしたら、この場合の実効再生産数は1を超えることになり、「隔離感染者」が他の人に感染させないとしても、この感染症は収束はしないことになる。
 隣国の韓国、ドイツの例を見れば、PCR検査を拡充しても、ロックアウトして国民の接触機会を殆どなくさなくしないと収束は難しいことが理解できよう。したがって、小田氏の計算結果が全く新型コロナウィルス感染症には当てはまらないことは自明である。

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この記事へのコメント

通りすがり
2020年05月07日 10:18
一般的に韓国はロックアウトせずにほぼ収束に至ったと言われていると認識してます。
如何でしょうか?
ドクターキムル
2020年05月10日 06:37
4travelの迷惑メール事件で、コメントが書き込まれたことのメール通知を削除してしまったようです。

欧米であればロックアウトという言葉はあるでしょう。また、中国も国民性からしてロックアウトをしなければ外出や人との接触を減らすことはできないことは明確です。
しかし、日本や韓国では同じ東アジアの国と言っても国民性は中国とは異なります。

今回の新型コロナウィルス感染者の拡大については、韓国ではPCR検査の多さばかりが報道されました。
今になって調べるとロックアウトをしなかったと書かれている新聞が多いです。韓国で行ったのは「外出制限」と「外出自粛」と書かれた新聞があります。
一旦は収束したかに見えた韓国ですが、6日に「外出制限」あるいは「外出自粛」が解除され、その途端にソウルのクラブで40人規模のクラスターが発生し、2,000人のPCR検査が必要になっていることが報じられています。
また、新聞では「クラブなど夜の遊興施設について、罰則付きの営業禁止命令を出した。」とあり、日本の場合とは違うようです。
これまでに報道されてきているように、韓国ではスマホの位置情報を使って感染者の所謂濃厚接触者を割り出して公表し、PCR検査を行ってきました。こうしたプライバシーもないやり方では外出しなくなる国民が大多数でしょう。また、警察と軍を使って取り締まっていました。したがって、こうしたやり方と欧米でのロックアウトとの相関を考える必要があります。スマホと警察と軍は結果的にはロックアウトと同じ効力があったのでしょう。
外出自粛要請が解除され、あるいは外出制限が解除されるやいなやクラスターが発生していることからも外出自粛要請、あるいは外出制限は相当に強い規制であったはずで、ロックアウトと同じ効力があったものと推察されます。韓国内で再拡大の危険性が高まっています。今後を見守りたいと思います。